プルーフポイント、年次レポート「2026 Voice of the CISO」を発表:サイバーレジリエンスは向上する一方、AIの普及によりCISOの職責が拡大
生成AIに関するセキュリティ懸念は18ポイント上昇し78%に。CISOは十分なリソースの拡充がないまま、拡大するAI関連の責務を担う
2026年10月19日(東京) — サイバーセキュリティとコンプライアンス分野のリーディング カンパニーである日本プルーフポイント株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:野村 健、以下プルーフポイント)は本日、年次レポート「2026 Voice of the CISO」の日本語版を発表しました。本レポートでは、企業を取り巻くリスクがますます複雑化する一方で、サイバーレジリエンスの向上を示す兆候が明らかになりました。
しかし、こうした進展によってCISOの業務が容易になったわけではありません。16か国のCISO 1,600人を対象としたグローバル調査では、リスクが人、データ、アプリケーション、そして日常業務に組み込まれたAIシステムにますます集中していることが明らかになりました。人的リスクは高まっており、CISOの78%がこれを組織における最大のサイバー脆弱性として挙げています。この割合は2025年の66%から上昇しています。同時に、データ漏えいが事業に及ぼす影響はより深刻化しており、CISOはAIの安全な活用を実現するため、より大きな責任が求められています。今後2年間で、CISOの79%が、リソースや専門性の十分な拡充がないままAI関連リスクの管理を求められると想定しています。

図1:AIに関するセキュリティ上の懸念と対応について世界のCISOの回答
プルーフポイントのグローバル レジデントCISO、パトリック・ジョイス(Patrick Joyce)は、次のように述べています。「AIは、CISOに求められる役割を根本から変えています。セキュリティリーダーには、テクノロジーに起因するリスクからビジネスを守ることと、変革をもたらすテクノロジーの安全かつ迅速な導入を支援すること、この二つが同時に求められています。AIアシスタント、コパイロット、自動化ツール、パブリック生成AIツールが日常の業務プロセスに浸透するなか、CISOは機密データ、特権アクセス、重要なワークフローが危険にさらされることを防ぎながら、イノベーションを促進する役割を担っています。この二重の責務は、CISOという役割を定義する重要な課題の一つになりつつあります」

図2:CISOへのサポートと責務に関する世界のCISOの回答
日本の主な調査結果:
CISOには、AIを保護し、その活用を推進する役割が求められている
日本のCISOにおける生成AIのセキュリティに対する懸念は、前年比で17ポイント上昇し、62%(世界平均:78%)が生成AIをセキュリティリスクと捉えています。同時に、3分の2にあたる66%(世界平均:85%)が、AIアシスタント、コパイロット、自動化ツールの安全な活用を可能にすることを、今後2年間の最優先事項に挙げています。また、65%(世界平均:79%)は、リソースや専門性が十分に拡充されないまま、AI関連リスクの管理を担うことになると見込んでいます。
サイバーレジリエンスは向上する一方、リスクの構造は変化している
日本のCISOのうち、自組織が重大なデータ損失を経験した組織の割合は、35%から49%へ上昇しています(世界平均:66%から53%へ減少)。しかし、日本のCISOの30%(世界平均:56%)は、自組織が標的型サイバー攻撃に対処できる備えが十分にできていないと回答しています。懸念は、日常業務に組み込まれたテクノロジーにますます集中しています。具体的には、コラボレーションプラットフォーム(44%)、パブリック生成AIツール(41%)、AIアシスタント、コパイロット、自律型エージェント(37%)、SaaSアプリケーションおよびサードパーティとの連携(34%)、クラウドストレージおよびファイル共有プラットフォーム(31%)が挙げられています。
最大のリスクは従業員の行動
日本のCISOの62%(世界平均:79%)が、人的リスクを組織における最大のサイバー脆弱性と認識しており、2025年の63%からわずかに低下しました(世界平均:2025年の66%から上昇)。重大なデータ損失を経験した組織では、最も多い原因として、悪意のある、または犯罪目的の内部関係者が53%(世界平均:46%)に挙げられ、侵害された内部関係者が49%、不注意な内部関係者が45%と続きました。さらに注目すべき点として、重大なデータ損失を経験した日本の組織のCISOの98%(世界平均:93%)が、退職する従業員がその要因の一つだったと回答しています。
データ漏えいの発生率は上昇し、その影響も深刻化
重大なデータ損失を経験した日本の組織の割合は、2025年の35%から2026年には49%へと前年比で上昇しました(世界平均:2025年の66%から2026年の53%へと減少)。また、データ漏えいが発生した組織における事業への影響も、より深刻化しています。金銭的損失は9%から43%へ増加し、攻撃後の復旧コストは34%から41%へ、評判への悪影響は40%から41%へ上昇しました。
CISOは自社の防御対策には自信を持つ一方、従業員のAI利用には懸念を抱いている
日本のCISOの64%(世界平均:86%)は、AI、SaaS、現代的な働き方によって生じるリスクを、自社のセキュリティ対策によって効果的に軽減できていると考えています。一方で、65%(世界平均:76%)は、従業員が機密データを漏えいさせるおそれのある方法でAIを利用する可能性が高いと回答しています。また、65%(世界平均:77%)がパブリック生成AIツールを介した顧客データの漏えいを懸念しており、63%(世界平均:78%)が従業員による生成AIの利用をブロックまたは制限しています。
取締役会はCISOの意見により耳を傾ける一方、CISOに対して過度な期待が寄せられている
日本のCISOの64%(世界平均:85%)は、サイバーセキュリティに関して取締役会と認識が一致していると回答しており、2025年の54%(世界平均:64%)から上昇しました。しかし、こうした認識の一致は、セキュリティリーダーにかかるプレッシャーの軽減にはつながっていません。取締役会は、企業価値、ダウンタイム、評判への影響、業務の中断、機密データの損失を主な懸念事項として、経営・事業の観点からサイバーリスクを評価しています。日本のCISOの64%(世界平均:77%)は、自身に過度な期待が寄せられていると回答しています。また、66%(世界平均:86%)は、取締役にはサイバーセキュリティの専門知識を必須とすべきだと考えており、この割合は2025年の68%からわずかに低下しました(世界平均:2025年の66%から増加)。
パトリック・ジョイスは次のように述べています。「レジリエンスの向上は心強い兆候ですが、リスク環境の複雑さが低下していることを意味するものではありません。リスクは、人、データ、アプリケーション、AIが日々どのように連携・活用されるかと、ますます密接に結び付いています。一方でCISOは、こうしたリスクエクスポージャーを事業への影響という観点から管理することを求められています。今回の調査結果は、働き方とリスクの変化に合わせてセキュリティ戦略を進化させていくことが、継続的な前進の鍵であることを明確に示しています」
調査概要
「2026 Voice of the CISO」では、さまざまな業界における従業員数1,000人以上の組織のCISO 1,600人超を対象に調査を実施しました。米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア王国、オーストラリア、日本、シンガポール、インドの16か国・地域で、各市場100人のCISOにインタビューを行いました。本調査は、Censuswideにより2026年5月に実施されました。
「2026 Voice of the CISO」(日本語版)は以下リンクよりダウンロードしてください:
https://www.proofpoint.com/jp/2026-voice-ciso
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