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「空気のように」

ユーザーが意識せず 安心して使えるメール環境を実現

導入前の課題

  • シマンテックが買収されたことでメールセキュリティ製品のサポート体制に不安が生じた
  • 3社それぞれの複雑なメールシステムに対応できる製品がなかった

導入製品
サービス

Proofpoint Email Protection

導入後の効果

  • パートナーによるサポート・支援体制も含め、安心してメールを利用できる環境を実現
  • 複雑な環境でも適切にメールをフィルタし、エンドユーザーからの問い合わせにも速やかに対応

The Challenge

 サミーを中心とした「遊技機事業」、セガグループのデジタルゲーム事業を中核にアミューズメント機器開発、そして映像制作やトイなどを展開する「エンタテインメントコンテンツ事業」、ホテルの開発・運営等を手掛ける「リゾート事業」など、幅広い領域で事業を展開しているセガサミーグループでは、2018年の新オフィスへの移転と相前後してITインフラの整備、運用体制を整えてきた。

 セガサミーホールディングス ITソリューション本部 プラットフォーム部 部長の小林透氏は、「ゲームタイトルやデジタルエンタテインメントを手がける各事業部が共通で必要とする基盤を提供し、彼らがやりたいことをできるように、と考えながらITインフラの管理に取り組んでいます」と話す。

 新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が発令された際も、この考え方に基づいて「在宅でも仕事がやりやすい環境」の整備に力を注いできた。ただ「会社にいる時なら、不審なメールが届いても気軽に周囲に尋ね、適切な対応もしやすいですが、在宅勤務ではそうはいきません。うっかり添付ファイルを開いてしまう恐れがありますし、攻撃側もそれを見越して仕掛けてきます」。こうした動きも踏まえ、製品を導入して満足するのではなく、継続的に対策の見直しと強化を進めている。

 セガサミーグループではオフィス移転を機に、セガ、サミー、セガサミーホールディングスそれぞれのIT部門を統合した運用体制を整えるとともに、各システムの統合を順次進めてきた。その1つがメールセキュリティだ。

 かつては各社がオンプレミスで運用していたメールシステムだが、数年前からOffice 365に移行し、別々のセキュリティ製品を採用して対策を実施していた。問題は、セガで利用していたシマンテック製品だった。ベンダー自体が買収された影響で、ライセンス更新期限が迫ったにもかかわらず、満足なサポート体制が得られない状態に陥ったのだ。「このまま信頼して使い続けるのは困難」と判断し、あらためてフラットな視点から3社共通で利用できる製品を選定した。

“一律のルールではじくのではなく、複雑な環境でもカスタマイズできる点が一番ありがたかったです。ProofpointEmail Protection が間に入ることで、安心して使えるようになりました”
セガサミーホールディングス株式会社
ITソリューション本部 プラットフォーム部
部長 小林 透 氏

ソリューション概要

 前述の通りセガサミーグループでは、会社ごと、事業部ごとにさまざまなコンテンツを開発しており、システムも複雑多岐にわたる。メールの配送経路も例外ではない。メールセキュリティ製品の選定に当たって重視したのは、この複雑なメールの仕組みに対応できる柔軟性があるかどうかだった。

 「エンタテインメントという事業の性質もあり、社内には一見危なく見えるメールであっても通常通り配送しなければならないメールサーバもあります。一般的にはスパムと判断されかねない特殊なメール中継を行う仕組みもありますが、そうした複雑な環境に対応できる製品はなかなかありません。その点、ProofpointEmail Protectionはきめ細かな設定が可能で、自分たちのメール環境に合わせたコントロールが可能だと判断しました」(ITソリューション本部 プラットフォーム部 作本真氏)

 開発事業に携わるエンジニアにとって、メールによるコミュニケーションは文字通りインフラだ。時には大きなサイズのデザインデータやプログラムのログを添付してやり取りすることもあるが、そうしたメールが途中でフィルタリングされ、届かなくなっては一大事だ。「一律のルールではじくのではなく、複雑な環境でもカスタマイズできる点が一番ありがたかったです。ProofpointEmail Protection が間に入ることで、安心して使えるようになりました」(小林氏)

 また、1人の社員が複数のメールアドレスを使い分けることもある同社グループにとって、メールアドレス単位ではなくユーザー単位で課金されるライセンス体系もポイントの1つとなり、採用を決定。2020年7月から9月にかけて、順次導入を進めていった。

 初めて導入する製品には不安がつきものだが、「導入前に2~3カ月かけて検証を実施し、いろいろな部門からさまざまなパターンのメールを試して問題がないか確認してきました」(ITソリューション本部 プラットフォーム部 滝澤光明氏)。このプロセスにおいては、パートナーである兼松エレクトロニクス(KEL)が用意した検証環境が非常に役立った。「提案内容もそうですが、KELには各種設定も含めて協力していただいため、短期間で検証が行えました」(滝澤氏)

 さらに、切り替え作業時にはテクマトリックスが現場でサポートすることで、安心して移行作業を進めることができた。「それ以外にも、困ったときにテクマトリックスに問い合わせると、たいていその日のうちに返答してくれて大変助かりました」(滝澤氏)。

導入効果

 セガサミーグループでProofpoint Email Protectionの運用を開始してから約半年がたつが、運用は順調だ。「(切り替えで)過去のメールフィルタで蓄積してきた学習結果がリセットされるため、一時的に迷惑メールの量が増えるかもしれないと予想していましたが杞憂でした」(作本氏)

 また、メールに関するエンドユーザーからの問い合わせ対応もやりやすくなった。「プルーフポイントの製品では検疫されたメールがとても探しやすく、助かっています。ユーザーから『こういうメールが届かない』と問い合わせがあったとき、すぐに探して適切に対応を取ることができます」(作本氏)

 こうして、メールというインフラを、ユーザーが特に何も意識することなく空気のように安全に利用できる環境を整えたセガサミーグループでは、今後、主要3社以外のグループ各社に対してもProofpoint Email Protectionを共有形式で提供していく計画だ。これにより、グループ全体のセキュリティの底上げを図っていくとする。

 「今回の導入がスムーズに進んだのは、プルーフポイントに加え、KEL、テクマトリックスの3社がそれぞれ役割をきちんと果たしたからだと考えています。この体制がベストだと感じています」(小林氏)

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